「黄金の羽根」を手に入れる自由と奴隷の人生設計
いやはや凄いタイトルだ。もうちょっとなんとかならないものだろうか?
まるで「火曜サスペンス劇場 家政婦は見た! みちのく湯煙殺人事件 隠された(以下256文字略)」みたいなセンスでちょっと引く。元となった単行本のタイトルも「ゴミ投資家のための人生設計入門[借金編]」なのでセンスはどっちもどっちだ。もう少しシンプルにすっきりしたタイトルにした方がたくさんの人が手に取ると思うのだが。
このシリーズ、書店では「金持ち父さん」などの隣にあったりするが、読んでみればこれはありがちな投資指南書ではなく、むしろライフスタイルを考えるためのきっかけを与える本だとわかる。ただその過程で巷にあふれる投資や経済に関するウソについてわかりやすくカラクリを暴いてくれるのでどうしてもそっちに目が行きがちだが本当のテーマはもっと根源的なものだ。
すなわち「自由と独立」
だからパラサイトシングルのように特に自立したくない人にこの本は無意味だ。とにかくまずお金、金儲けをしてから使い道を考えるという人にも意味のない本だ。会社、家庭、住宅ローンなど色々な束縛が苦にならず、納得してしっかりと受け止められる人 (そういう人は正直言って尊敬する。大人だ。自分がそうなれないからなおさらそう思う) にもこの本は縁がない。
会社や住宅ローンに一生を縛り付けられないで「経済的独立」を勝ち取るには? という主張がこのシリーズの中核を成している。ウィリアム・ウォレスのように「独立を!自由な人生を!」という想いが心の片隅にいつもある人なら読んでみる価値はあると思う。
例えば、こんな生活にあこがれる人だ。
海の側に住みそこで仕事をする。できれば海辺に小さな仕事場を持つ。
風が吹いて、波が立ってきたら、何はともあれビーチに駆けつけて海に出る。
同じような仲間がすぐにやってきて、ローカルだけで平日の波を満喫する。風が落ちたので上がり、そのまま仕事に戻る。昼間遊んだ分だけ夜余分にがんばって仕事を仕上げる。すぐ近くの自宅に自転車で帰り家族とその日の波のことを話しながら夕食をとり、明日の気圧配置をチェックしてから就寝する。
あるいは・・・
地球の反対側のウインドサーフィンリゾートに一番いい時期に旅して、そこの波と異国情緒をのんびりと楽しみ、それからおもむろに日本に帰り、たまった仕事にとりかかる。
毎日毎日満員電車に揺られて職場に通う多くの週末ウインドサーファーならこんな生活を一度は夢見たことはあるはずだ。別にプロになりたいわけじゃない、仕事は仕事であってもいい。けどコンディションのいい時に海にいたいというのはサーファーやウインドサーファーには自然な欲求だろう。そういう人はとりあえず書店でぱらぱらとめくってみる価値はあると思う。
ただし、最初に読むなら、同シリーズのお金持ちになれる黄金の羽根の拾い方[知的人生設計入門]がオススメである。


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